私は40代の診療放射線技師です。若いころ、20代後半までは太りにくい体質であったため、どんなに食べても、どんなに飲んでも太りませんでした。少し太ったかなと思えば、ちょっと食事量を減らしただけで痩せられる体でした。しかし、30歳を過ぎてから体質が変わり、気が付いたら、お腹が出ていました。食事量を減らしても痩せません。時間のある時に腹筋などの筋トレをしても、全く凹まないお腹になってしまい、「これが30代の壁か!」と強烈な難題をぶつけられた感がありました。
仕事柄、CTやMRIはほぼ座り仕事で、この業務に慣れてしまった為か、動くのが億劫な体質になりました。家に行っても、寝てばかり。近くまで歩いて行こうともせず、車に頼ってみたり。食欲は増すばかりで、心の中では「ダメ人間になっている」と自覚はあっても、何も行動できない、「どうせ無駄だ」と思っていました。
38歳ごろになり、中肉中背の体形に落ち着いていたある日、自宅でお風呂に入っていて、前の鏡を見ると、三段腹に近い自分の腹が映りました。「そういえば生まれてから、腹筋が割れたことは一度もなかったな」と哀愁を帯びたような気持になりました。中学生、高校生の頃、野球でもやっていれば、嫌でも腹筋は割れたでしょう。20代のころ、働いた後にジム通い、プールに行くなどしていても割れたでしょう。自宅で定期的に筋トレをやっていても割れたでしょう。結局、自分は何もしてこなかったし、叶えられない夢なんだと溜め息が出ました。そこで、「高級車、高級時計は大金がない限り、買えない。おそらく、僕の人生では宝くじでも当たらなければ無理。しかし、割れた腹筋は努力次第で得られるのではないのか?」ということに気づきました。
それから、EMSマシーン、ワンダーコアを買って、暇があれば、腹筋を鍛えていました。家に帰ってから、すぐにシャワーに入らず、30分~1時間かけて腹筋のトレーニングをラジオを聴きながらやりました。1日500回から1000回もやった日もあります。効果が出ないため、他のトレーニングを併用し、関節を柔らかくするトレーニングをミックスしたところで念願の割れた腹筋になりました。
トレーニングをしている途中で気付いたのですが、体を動かすことに抵抗がなくなり、何でも自分で進んで動くようになりました。動いてカロリーを消費しようと意識していたのですが、筋トレとの相乗効果だと思います。
それまでは動かないで偉そうにしている人に威圧感を覚えていましたが、職位、能力の高い人がササッと動いているのを見ると「意識の高い人」という印象になりました。自分も動ける人間になれて良かったと思いました。
動くことを苦にしない体になったことが一番です!
